ツーリング 北海道 1日目 2010-08-03

フェリーが小樽港に到着したのは、早朝の4時30分。予定通りの時間でした。

準備に遅れ、一番最後のライダーとして、フェリーを降りることになりましたが、

正直、一番最初に出たところで、道路の始めの分岐をどちらに行けばいいのか、

どちらに行くのかさえ、よく分かっていなかった僕にとっては、

一番最後というのは、むしろ皆の向かう方向を見られるので良かったと思います。

約8割のライダーが、稚内の方に北上していく方に左折して行きました。

僕はというと、とりあえず、右折して、すぐに路肩にバイクを停めて、

ツーリングマップルを確認しました(笑

朝焼けの小樽港に、今し方まで乗船していた新日本海フェリーの「らいらっく」の姿が。

写真を取りつつ、マップを確認して初めて、皆が北上して行ったのだと分かりました。

僕も、当初、オロロンラインを走って、稚内方面へ抜けるという漠然とした考えがあり、

とりあえず、皆が向かった方へ、Uターンしたわけですが、

いつものマグナに荷物をたっぷり載せてあるせいか、Uターンの感覚がいつもと違い、

油断していて、あやうくこけそうになりました(笑

ちなみに、とりあえず北上というだけでこの時点でルートは決めてなかったと思います(笑


少し走ると、新潟港で話をしたCB1300SFのオジサンが路肩に止まって、

ジャケットを着込んでいました。

夏とは言え、北海道の朝は以外に気温が低く、Tシャツでバイクに乗っていると、

風がひんやり冷たく感じるといった具合です。

オジサンの横を通りすぎて行ったのですが、次の信号待ちで横に並ばれて、

「どこに行くの?」と聞かれて、一瞬、このままオロロンラインまで行こうか

と考えたのですが、道路標示に札幌の文字があったので、

「一応、札幌の方に寄ってみようと思います」と答えると、

どうやら、おじさんは今日中に稚内まで行くそうで、

「地元の速い車について走れば、割と安全(多分、警察的な意味で)に行けるから」

と言って、そのまま、海沿いの道へ走っていきました。

札幌に行ったのは、せっかく来たんだからどんなところか見ようという、それだけだったのですが、

市街地は、道が割と複雑なので、今日来た僕には地図を見てもサッパリ分からず、

一瞬で迷子になり、5分で「失敗した…」という思いに駆られてしまいました。

それでも、道路表示には札幌駅の文字があったので、札幌駅には行けました。

札幌駅のところで少し休憩。

札幌市街をどう抜けるかを考えて、とりあえず、海沿いのR231を目指して走りました。

早朝だったので、交通量もそれほどでもなく、割とすんなりとR231まで出ることができ、

後は、ずーっと走って行きました。

R231を走っている時に、ハーレーのオッチャンに抜かれたのですが、

このオッチャンとはこのあと何回も抜きつ抜かれつ、ということになります(笑


道路標示には、「増毛」と「留萌」と言う名前があり、とりあえず留萌まで行こうと

考えたのですが、増毛の手前で道路作業員の人達が数名いて、

話を聞くと、増毛-留萌間で土砂崩れ(だったかな…)があって、通行出来ないと言われ、

作業員の方に、道を聞いて、留萌まで迂回して行く事にしました。

で、この迂回ルートが本当にのどかないい感じの道で、のんびりと自然を楽しみながら

走ることができました。割とおススメの道なのかなと思います。

僕が路肩で道を確認していると、さっきのハーレーのオッチャンも迂回してきて、

また、僕を抜いていきました。

しばらく走ると、今度はオッチャンがパーキングでタバコ休憩していて、

僕がその横をブーンと走っていくと、こうゆう具合でした。


このとき走ったルートは交通量も少なく、バイクもオフロードに一台抜かれた以外は

ほとんどバイクも対向車もなかったと思います。

オフロードの方に抜かれたときに、会釈されて手を振られたのですが、

同車線を走って抜かれる方はどうやって挨拶すればうまく伝わるのかなぁ…

なんて考えながら走っておったのですが、

少し走ると、何かの荷物が入ったビニール袋が落ちていて、

バイクは荷物の固定が甘いと、こうなっちゃうんだぁ、と思ったわけなんですが、

R451→R275を抜け、R233に入って、ガソスタで給油を済ませて出るときに、

オフロードが反対車線を走ってきて、こっちに手を振っているではありませんか。

これがいわゆる北海道でのライダーの挨拶なのか、と手を振り返すと、

すれ違いざまにクラクションを鳴らされたため、なんだろうと路肩に停車すると、

実は、このオフロードはさっき僕を抜いていった方で、女性の方でした。

それで、「道路に荷物が落ちていませんでしたか?」と聞かれて、

「あっ、そういえばさっきビニールに入ったのが落ちてました」

と言ったのですが、あの荷物落としたのは、この人だったのかぁ……

もっとずっと前に走った人が落としたものかと思って、

特に気にもとめなかったのですが、まさかこうゆう展開になるとは…

この方は、荷物を取りに戻っていったのですが、拾っとけば良かったかな…


そんなこんなで、ようやく留萌まで出たわけですが、

走ってる間に、良さそうなお店でお昼にすればいいや、なんて考えたはいいですが、

マップに乗ってるようなお店は混んでて、結局入るのをやめて、

今日どこに泊まるのかを先に考えようと、マップルと0円マップで調べました。

とにかく、初日は僕にとって泊まる場所が一番大きなウエイトを占めていました。

というのも、キャンプ経験もなく、ライダーハウスもユースも初めての利用で、

電話予約が必要なのかとか、利用法があまりよく分かっていなかったので、

ちょっと心配だったためです。今から思えばホント馬鹿みたいなんですが…

とりあえず、幌延町にあるキャンプ場でどうだろうかと思って、

行ってみたのですが、時間が早かった(15時くらいだった)せいか、誰も居らず、

あまりに閑散としすぎていたため、退散することにしました。


じゃあ一体今日はどこに泊まるんだ!と少し焦りが出始めたのですが、

ココに来る途中の遠別町と言うところに、道の駅「富士見」があり、

その近くの富士見ヶ丘公園ではキャンプが出来るらしく、

じゃあ、もうそこでいいや!って決めてしまったんです。

それを後々後悔することになるとも知らずにこの馬鹿は…


キャンプ場に行く前に近くにある旭温泉というところに行きました。

R232沿いのわき道に入って行くとあるのですが、

位置が位置なのか、あまり人はたくさん居なかったので、

僕のような旅人にとっては、居心地の良い温泉でした。


温泉でサッパリして、気分良くキャンプ場である富士見ヶ丘公園まで行き、

とりあえずは何枚か写真を撮りました。

本来は、このとんがった建物(レストラン)でキャンプの受付をするらしいのですが、

ちょうどこの日は定休日でやっていなかったので、

キャンプ場の管理棟のログハウスの方へ行って受付をしました。500円です。

これが、管理棟ログハウス。


とりあえず、キャンプ場は綺麗な芝の公園で、炊事場や洗い場があり、

明るいうちは、とても雰囲気の良い公園だと感じました。明るいうちは

写真でも分かってもらえるかと思うのですが、とても綺麗な公園です。

とにかく、もう夕方ということもあり、先にテントだけでも組み立てようとしたわけですが、

巨大な蜂(最初はスズメ蜂かと思っておったのですが、実はアブでした)に

テントを組み立てているときに何度も襲われ、組み立てに妙に時間がかかりました(笑

組み立て終わっても襲ってくるので、退治しようとしましたが、

飛んでて素早いので結局捕らえられませんでした。疲れただけという…


これは確か、テント組み終わって、辺りが暗くなり始めた頃です。

暗くなる前に、御飯を食べようと、新潟で買ったカップ麺を平らげました。

19時も過ぎる頃には、一気に辺りが真っ暗になってきて、

僕の他にはキャンパーが全く居らず、辺りを照らすのは僕の貧弱なランタンのみ。

別に僕は怖がりでもないと思うんですが、富士見ヶ丘公園には、

電灯も何もなかったので、ホラーに弱いとか関係なくマジで一人は怖かったです…

怖いので、結局、20時を過ぎた頃には寝る体制に入っていました(笑

それから、カエルと虫の泣き声がすごいです。暗くなると一気に鳴き始めます。


目が覚めたのは、まだ外も暗い深夜の2時でした。

なぜ目が覚めたのかというと、それはテントを叩く雨の音。

「雨ッ!?」っと一瞬で目が覚め、結構強い雨だったので、

浸水したらやばいな、と思いながらシュラフをしまい、

濡れたら困るものだけを持ち出して、さっきの写真の炊事場のところに

腰掛けながらウトウトとしていました。真っ暗で誰も居ないのでマジ怖かったです…。

炊事場で寝るわけにも行かないので、早く朝になれと念じていた俺ですが、

4時前には徐々に辺りも明るくなって、明るくなると全然怖くなくなるので、

明かるいことの偉大さをこのキャンプ場で身をもって体感しました(笑


色々と濡れてしまったので、撤収にやや時間がかかり、

出発は6時前となりましたが、今日はオロロンラインを抜けて稚内へ行こうと、

富士見ヶ丘公園を後にしました。

富士見ヶ丘公園でのマグナ。

富士見ヶ丘公園はやや高い場所にあるので、景色も結構良いみたい。


また、キャンプ場を出るときに、コケました。バイクでです。

さっきの炊事場の移っている写真にマグナが停まっていますが、下は砂利でした。

キャンプ場を出るとき、砂利の上をUターンしたのですが、

何かにガクッと少し乗り上げたような感覚の後、後輪が滑り、砂利でコケました。

何とか崩れた体制を直そうとバイクを支えたのですが、荷物も多く、重たくて、

結局、支えきれずにバイクをガタッと横たえたのですが、

ブレーキレバーが見事に曲がって、グリップエンドがぶっ壊れました。

とまぁ、いきなりやっちゃったわけですが、まだまだ旅は続きます。

二日目は稚内です。